<06/06/05> 基準料率
損害保険料率算出機構が現在業務として行っている料率算出は、参考料率と基準料率の2種類がある。参考純率は、火災保険、傷害保険、自動車保険、介護費用保険において、基準料率は、自賠責保険、地震保険において算出が行われている。参考料率とは、保険料率のうち純保険料率部分(参考純率と呼んでいる。)を算出して会員会社に提供するものであり、会員である各損害保険会社では参考純率を基礎として自社の純保険料率を算出し、さらに自社で算出した付加保険料率を加えて、自社独自の保険料率を金融庁に認可申請または届出を行うことができるというもので、文字どおり参考料率であって会員会社はこの料率を使用する義務はない。
 一方の基準料率とは、料率算出機構が算出した料率(こちらについては、純保険料率と付加保険料率の両方)を金融庁に届け出てそれが認められた場合に、会員である各損害保険会社がその保険料率を自社の保険料率として使用することを金融庁に届け出れば、保険業法に基づいた認可を取得したものとみなされるものである。基準料率は、公共性が高い保険種目が対象で、具体的には自動車損害賠償責任保険(いわゆる自賠責保険)と(家計)地震保険で、それぞれ自動車損害賠償保障法および地震保険に関する法律という国の法律に定められている保険制度に限られている。
 (2006年5月24日 日刊 1面) 保険用語研究会