| 損保ジャパン、震災後、企業向けBCP支援強化 |
損保ジャパンは東日本大震災後、企業の間で高まる地震リスクニーズに対応するため、BCP(事業継続計画)関連サービスを強化してきた(左表参照)。2011年8〜9月に新商品の開発や被災修復サービスの提供範囲を拡大。さらに、12年1月にはBCPを策定している企業を対象に「BCP策定に伴うリスク評価による割引」を新設した。東日本大震災を機に中堅企業でもBCP策定機運が高まっており、BCP策定の後押しとともに利益補償保険の販売にも力を入れていく方針だ。
同社が今年から開始した「BCP策定に伴うリスク評価による割引」は、BCPを策定している企業が加入する店舗休業保険や企業費用・利益総合保険などの保険料を最大10%割り引くもの。BCP策定企業は復旧までの期間が短く、保険金の支払額が抑えられることが理由だ。BCP策定基準として、@グループ会社のNKSJリスクマネジメントによるBCPコンサルティングを受けている企業ANKSJリスクマネジメントに準じるコンサルティング会社によるBCPコンサルティングを受けている企業B中小企業庁が提供するBCP様式類を参考にBCP策定を行っている企業―を設けている。「BCP策定に伴うリスク評価による割引は好評で、これを機に利益補償をはじめとする追加補償に加入する企業が増え、拡販に寄与している。今後もBCP支援を強化することでお客さま評価を高めていきたい」 (企業商品業務部財産保険グループ)。
震災後、顕在化したサプライチェーンリスクについてもNKSJリスクマネジメントが対応するBCPコンサルティングを展開。3月7日には、日本興亜損保と共催でセミナーも開催し、製造業、物流業、小売業などの企業を中心に185人が参加した。「複数県にまたがって事業所や工場がある企業、自動車関連企業、工業製品メーカー、食品メーカーなどの参加が目立った。新規に参加する企業もあり、サプライチェーンリスクに対する関心の高まりを実感した」(NKSJリスクマネジメントコンサルティング部)。
NKSJリスクマネジメントでは、震災発生前に企業が実施していた地震対策の状況と、震災を受けて地震対策に対する意識がどのように変化したのか、また、BCP策定や建屋・設備の耐震対策などの取り組みが事業中断期間短縮にどの程度効果があったかなどを定量的に示すためのアンケートを実施し、集計結果を3月22日に公表した。
アンケートからは、施設の耐震化などのハード対策により、事業中断期間が低減される効果が、再確認された。また、BCP策定に関しては、業種や企業規模により効果に差がみられたものの、非製造業を中心に事業中断期間が縮減していることも確認された。
「東日本大震災の発生を受け、BCPの有効性が認識されているが、BCP訓練や、サプライチェーンにおける事業継続対策などを通じ、BCPの実効性をより高めていくことが今後の課題となっている。こうした企業の取り組みへの支援を強化していく」(NKSJリスクマネジメントコンサルティング部)。
|
|