◆金融庁、共済事業の継続に向け改正保険業法を施行[2011年5月13日]
 政府は5月10日、共済規制に関する「保険業法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律」(以下、改正保険業法)の施行に伴う関係政令を閣議決定し、13日に施行した。また、金融庁は13日、規制の細目を定める主務省令を公布・施行した。今回の改正保険業法では、公益法人に係る旧主務官庁が引き続きその行政庁となることから、各行政庁間の監督の在り方に差が生じないよう、具体的な規制の運用について金融庁が中心となって「認可特定保険業者向けの総合的な監督指針」も併せて策定した。
 改正保険業法の主務省令では、認可特定保険業者の財産的基礎の内容(純資産額1000万円以上、またはその達成が見込まれる蓋然性の高い改善計画が策定されていること)、実施する特定保険業が2005年の保険業法改正時の範囲内となっているかどうかの具体的な着眼点、一定の金銭信託も含む資産の運用方法や責任準備金の積み立て、開示事項、年金など長期の保険契約を取り扱う場合における保険計理人の設置などの規制の細目を規定している。また、政令では、公益法人以外の者に対する監督権限を金融庁長官から財務局長へ委任することなどを規定している。
 一方、新設された「認可特定保険業者向けの総合的な監督指針」は、公益法人以外の者を監督する財務局あてのガイドラインになるが、今回の改正保険業法では、公益法人に係る旧主務官庁が引き続きその行政庁となることから、各行政庁間の監督に差が生じないように金融庁が中心となってまとめた参考指針の役割も担う。同指針は、日常の監督事務を通じて認可特定保険業者の経営状況や内部管理の状況などを把握することを目的とし、認可特定保険業者の監督行政はどのような視点に立って行うべきか、各種規制の基本的考え方、監督上の着眼点と留意すべき事項、具体的な監督手法について体系的に整備している。また、同指針の適用に当たっては、認可特定保険業者の態勢面での多種多様な実態などを踏まえ、機械的・画一的な運用に陥らないよう配慮する必要があることを明記している。
 パブリック・コメントにおける意見では、認可特定保険業者が裁判外紛争解決制度(ADR)の対象となるのか否か、資産運用の在り方を問うものなどが多数寄せられた。その結果、主務省令で、@特定保険業を行う者すべてを当事者とする事業譲渡の場合、これまで求めていた特定保険業の実質的同一性を確認するための書類を、譲受人が認可特定保険業者の場合にも求めることにしたA保険業法の規定と同様に改正保険業法に基づく電磁的記録に記録された事項の表示方法について規定を盛り込むこと―の2点について原案を修正した。
 自見庄三郎金融・郵政担当大臣は「改正保険業法に係る政省令では特定保険業の認可基準や業務、経理などに関する規制の細目を定めている。金融庁として関係団体の相談に丁寧に応じ、制度の適切な運用を図るよう努めたい。公益法人の監督は旧主務官庁のため、しっかり連絡を取り合う」と述べた。