「がん」と「がん保険」 がん保険基本マニュアル
著者 佐々木光信 著
出版社 保険毎日新聞社
発行日 2015年7月21日
体裁・価格 本体3200円/税込3456円/送料300円
A5判/200ページ
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 いまや社会インフラの一角を占めるにいたった「がん保険」であるが、初めてがん保険が発売された40年前と現在とでは、治療環境も、保険会社環境も患者やその家族の環境も大きく変化している。本書はがん保険の歴史、治療技術の進歩、保険商品の成り立ちとあり方を俯瞰してとらえ、現在がん保険が直面している問題と将来晒される危機を解説している。著者は医師であるのみならず「がん保険」のスペシャリストそして「生命保険マーケティング」の専門家として長きにわたり、「告知」「不知」「支払」「がんの分類」「患者の経済的負担」「関係者の精神的負担」「保険ごと・会社ごとのがんの定義の違い」なとがん保険と患者が抱えている多くの問題を直視し研究してきた佐々木光信氏。生命保険関係者必携の一冊。 

本書の主な内容

第T章 がんとがん保険
T−1がん保険提供の意義
T−2がんの疫学と生物学
T−3がんの医療環境
1)日本のがん対策の歴史
2)がん予防と早期発見
3)がん診療連携拠点病院と均てん化
4)がん専門医
5)医療技術の進歩と個別化医療の導入(がん医療の高額化と患者負担)
6)がん医療の今後
U章 がん保障の歴史と特定疾病保険
U−1がん保険販売の経緯
1)がん保険の販売開始から規制の時代
2)新保険業法導入と日米保険協議〜チャネルの自由化の時代へ
U−2がんを保障する商品
1)がん保険
2)入院特約の手術給付
3)成人病入院特約と特定疾病の入院保障
U−3その他の特定疾病保険
1)疾病障害保険の流行
2)三大疾病保障保険の登場とがん保険、基本コンセプトの違い
V章 がんの定義と上皮内新生物保障
V−1がんの定義
1)定義の具体的記述
2)がんの定義と公的基準
3)がんの確定診断の要件
[閑話休題@ 病理検査とは?]
4)その他の基準(取扱い規約とTNM分類)
5)契約時主義と発生時主義および約款の世代管理
V−2 上皮内新生物保障
1)上皮内新生物保障の歴史と課題
2)上皮内新生物の代替呼称「初期がん」、「早期がん」の問題
3)各種保険商品と上皮内新生物
4)上皮内新生物に関連する医学知識
5)上皮内新生物の基準改定の数理インパクト
W章 がん保険の各種商品考察
W−1 がんの療養給付
W−2 がん入院給付金
1)事例1:肝癌治療後の肝不全治療
2)事例2:肝癌治療前の肝機能悪化
3)事例3:前立腺癌治療前の糖尿病治療入院
4)入院短期化と通算無制限保障
W−3 がん手術給付金
1)公的健康保険連動方式の手術約款と免責対象手術
2)治療を直接の目的とした手術
W−4 がん先進医療保障
1)先進医療の歴史
2)先進医療の実績
3)商品としてのがん先進医療
4)先進医療制度と混合診療拡大の今後(制度改正と制度の意義)
5)商品上の課題
W−5 がん放射線治療給付金
1)放射線治療の概略と患者負担
2)治療施設と専門医および治療実績
3)粒子線問題
W−6 抗がん剤治療給付金
1)高額化する抗がん剤と患者負担
2)薬事承認と保険承認、ドラッグラグ
3)抗がん剤を保障する商品
[閑話休題A 近藤誠氏を巡る争論]
W−7 診断給付金複数回支払
1)商品の課題
2)診断複数回支払の主要約款
3)今後、診断複数回支払に求められるもの
W−8 がん保険の健康体割引
W−9 がんの部位・種類別保障や病期別保障
W−10 罹患者用保険
1)がんサーバイバー
2)罹患者用がん保障のこれまで
3)再発リスクと重複癌リスク
4)罹患者用がん保険の課題
W−11 特別条件
1)がん保険のリスクの分布
2)がん保険における条件体
3)約款に見る特別条件
4)特別条件の種類
W−12 がん保険の付帯サービス
1)付帯サービスとは
2)各社の付帯サービスの現状
3)がん保険と付帯サービス:健康相談事業、セカンドオピニオンサービス
X章 がん保険の約款
X−1 無効規定
1)がん無効規定と規定の根拠
2)契約前不担保規定と無効規定の関係
3)告知義務違反の解除権と無効規定の重複する場合
4)無効規定が争われた事案
5)上皮内新生物と無効規定
X−2 待ち期間規定
1)待ち期間規定の存在根拠
2)待ち期間の日数
X−3 がん保険の失効、復活および復活契約における無効規定
1)失効と復活を巡る最近の事情(無催告失効の約款規定の係争)
2)復活制度と、危険選択の必要性
3)復活における危険選択のあり方
4)復活制度とがん無効規定
Y章 危険選択、その他
Y−1 がん保険加入時の危険選択
1)リスクの違い
2)がん保険の選択手段
3)がん以外のリスクについて
Y−2 支払査定の課題
1)がんの認識
2)医療機関対応照会対応
3)不知対応
4)標準外治療
5)支払査定者教育
終章
主要資料